手作り豆腐の作り方

How to

 

まずは豆乳づくり

 
用意するもの
  1. 材料(約3丁分)用意するもの
    • 生大豆450グラム(乾燥状態)
    • 水 約2リッター (浸け終わった大豆の重さの2倍)
    • 消泡剤少々(無くてもできます。)
  2. 使用する道具
    • ミキサー、鍋(大きめがよい)
    • さらし(袋状にした方がよい)
    • しゃもじ
    • ボール

その1 大豆を漬ける

 
おいしい豆腐を作るには、まずおいしい豆乳が必要です。
 

乾燥されている大豆は、そのままでは硬くて細かくすりつぶすことができません。
使用する6時間から15時間位前に水洗いをし、水にどっぷりつかるようにして漬けておかなくてはなりません。 時間の目安は、水温+時間=30 ですが、気温の影響も大きく受けますし、大豆の粒の大きさや品種によって違ってきます。
漬け終わったときに大豆を割ってみて、合わせ目にうっすらすじ(へこんだ部分)が残っている位がいいでしょう。漬けすぎるとすじが全くなくなり、指でもつぶれる位になります。逆に漬けたりないと合わせ目がずいぶんへこんだままになっています。
大豆が十分つかるとはじめの2.3倍位の体積になります。十分余裕のあるボールなどで、できれば水を少しずつ流したままで漬けると、気温の影響が少なくてすみます。
 

その2 ミキサーですりつぶす

次に、漬けた大豆を水を加えながらミキサーですりつぶします。 この作業は、ミキサーにかなり負担がかかりますので、少量で数回に分けて行います。
ミキサーに1/4~1/3くらいの大豆を入れ、ちょうど大豆がつかる位の水を入れてミキサーを回します。 上手につぶすこつは、ある程度大豆が砕けた時点で水を少し足してやることです。はじめから水を多く入れても下の方ばかり先につぶれてしまって、上の方がつぶれないことがあります。
大豆の大きな粒が見えなくなって、スムースに回るようになったら、用意したなべの中に移していってください。
用意した大豆を、大豆の倍の水でつぶしきってください。最後にミキサー内に残った大豆を洗い落とす水を残す位のペースで水を使ってください。水を多く使いすぎると薄い豆乳になってしまい、凝固できなくなります。 鍋に移したドロドロの状態を生呉と呼びます。

その3 生呉を煮る

鍋に移した生呉を煮ていきます。
火をつける前のにおいを覚えておきましょう。 煮る前はとても青臭いにおいがするはずです。
火加減は最初は強火で、湯気がでる位になったら中火にします。
常にしゃもじでそこからかき混ぜます。火が強すぎたりかき混ぜなかったりすると、底が焦げ付きます。
もし焦げ付いたら香ばしいにおいがしますが、これでは失敗です。
消泡剤(グリセリン脂肪酸エステル)が手に入れば、あらかじめ生呉に混ぜておきます。消泡剤がない場合は沸騰に近くなるとものすごい勢いで泡がでますので吹きこぼれないように火加減で調節してください。消泡剤の代わりにバターやサラダ油でも多少泡が消えますが、あまり入れすぎると味が残ってしまいます。

消泡剤なしだとこれくらいの呉が

泡立って・・・

こんなになります


煮上がりの具合は、沸騰してからにおいで確認します。先ほどの青臭いにおいが消えて甘い豆腐のにおいに変わるのを確認しましょう。甘いにおいになってから5分ほど煮れば煮上がりです。この状態を煮呉と呼びます。
 

消泡剤
消泡剤の必要性は?
もちろん泡を消すことです。豆腐工場で使っている釜には、大きく分けて開放釜、密封釜、チューブタイプの3種類があります。
開放釜は普通のお鍋、密封釜は圧力鍋をイメージしていただくとよいでしょう。チューブは管の中に呉を通して管に熱をかけるタイプのものです。
多く使われている開放釜では、沸騰すれば吹きこぼれますので消泡剤が必要になります。
密封釜やチューブでは吹きこぼれないので消泡剤なしでも製造することができます。ただし最高温度は100℃を超えますので、呉に熱をかけすぎる可能性もあります。
昔の手作りに近い豆腐屋さんでは、開放釜につきっきりで火加減を調節していました。
ただし、密封釜などでも消泡剤の効果はあります。おいしい豆乳を作るポイントは煮えムラなしで炊くことです。
たとえ密封釜でも中で泡が立つことには変わりませんから、泡がじゃまをしてうまく呉に熱が伝わらないことがおこります。
また、この後の絞る行程や、豆乳に凝固剤を合わせるときなど、消泡剤を入れていないと動かすたびに泡が発生して、豆腐に泡がかみます。
食品には、ケーキのクリームやムースなどの空気が混ざった方がおいしいものと、豆腐のように空気がない方がおいしいもがあります。豆腐に空気が混ざっていると、食感がパサパサになってとてもおいしいとはいえないものになります。
食感も大切な味の要素です。

 

その4 煮呉を絞って、豆乳とおからを分ける

ボールの中に、さらし(袋状の方がよい)を敷いて、その中に3で煮上がった呉を入れます。
これからが力仕事! はじめは入れただけである程度豆乳が出てきますが、最後の方はさらしの口を縛ってねじったり、上からぎゅっと押さえたりして豆乳が絞りきれなくなるまで頑張ります。

呉をさらしに入れて

漏れないようにギュっと

おからができた


 

さらしの外に出た物が「豆乳」で、さらしの中に残ったものが「おから(雪花菜、卯の花)」です。
豆乳をそのまま飲んでみましょう。絞りたては甘くていい香りがすると思います。力仕事の後の一杯は格別。 おからは、料理に使えばいいでしょう。

【こんな情報もあります】
手作りした豆乳は、炊きがあまかったりして、雑菌が多く残ることがあります。
心配な場合は、市販の豆乳や近所の豆腐屋さんに豆乳を分けてもらいましょう。
十分煮ることと、なるべく早く作り終えてすぐに食べることが重要です。 

 

【とても熱い作業なのでやけど対策は十分に行ってください。】
私の場合は、手に軍手をはめてその上からゴム手袋、すぐに水で冷やせるように水道の近くで行います。ボールにたまった豆乳も熱いので絞った豆乳はすぐに新しいなべに入れていくとよいでしょう。

 

 

豆腐までの道のりはまだまだつづく 次はいよいよ凝固作業! Step2へ

 

 

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